最近のキャンプブームで鉄板が一目置かれています。私も焚き火を眺めながら鉄板で厚い肉を焼きたいなぁ。なんて考えたりもしますが、いろんな種類も出ていてどれを選んでいいかもわかりません。
これいいかも!と思った商品でも店頭で触ってみると…重い…重すぎる!
これでは持ち運びするだけでも大変そうです。
そうだ!軽い鉄板作ればいいじゃん!
ということで、作ってしまいました! 極厚6mm鉄板ならぬアルミプレート!サイズはA5!
結果、「錆びない、軽い、コンパクト」といったトンデモナイ代物が出来てしまいました…
今では簡単に言えますが、このアイデアが物になるまでがとても大変でした!
そして、アルミ製のプレートが世に出回っていなかった理由とも直面します。
アルミは鉄よりも2倍以上の価格の上、表面に酸化皮膜を処置しないと調理器具として使えるような素材にはなりません。
過去、アルミ製の鉄板を製作している方もおられますが、まとまった数の生産でも高額な原材料、加工の手間が理由で一枚あたり数万円と高額になってしまい、販売までには至らなかったようです。
また、アルミの弱点である融点の低さ、傷の付きやすさの心配もあり、なかなか手がつけられていないのが現状です。
しかし、アルミの軽さをどうしても活かして鉄板を作りたいという理念から、欠点を精査し改善、克服することで商品化が成功しました。
おそらく皆さんが一番心配されているであろう660℃という融点ですが、アルミの性質上熱伝導立が非常に高く、放熱性も高いことから、お肉を焼く等と言った調理目的で火にかける程度では、一部の面に炎をを当てたところで融点に達することはないことがわかりました。
もちろん、アルミ板を360度全方向から熱したり、工業用品のバーナー等で溶かす目的で高熱にすれば融点に達しますが、調理で使用する程度の火力であれば、溶ける心配はありません。
また6mm厚にすることで熱伝導性と放熱性、硬度を高めています。
また、柔らかい素材な故、キズが付きやすさですが、アルミ表面に酸化皮膜の加工を施すことで改善されました。
これは、世に出回っているアルミ製の食器と同じ加工です。
この加工のおかげで焦げ付きにくくなり、プレート全体の硬度も向上し歪みが発生しません。
上記の研究結果を検証しながら、サンプルプレートを試作しました。
まず、この無茶な計画に付き合ってくれたのが自衛隊時代の同期。潜水艦から降りてきたばかりの精鋭軍人です。
彼の工場や社長にも大変迷惑をかけたことでしょう。
この無茶振りに付き合ってくれた自衛隊の同期に感謝の意を込めて、彼の肩書きを型番名に入れることにしました!
その名も、AP(アルミプレート)SMR(サブマリナー)01(商品第一号)
これが、このアルミプレートの謎の型番名の由来です。
彼は除隊したばかりの潜水艦乗りの精鋭なので、その潜水艦乗りが最初に作った作品としてこの型番名としました!
(これから潜水艦乗りの経験を生かして次なる名作を生み出してくれる意味も込めてね!)
さて、試験用サンプルが届きました。
まず初めの印象は、重い…いや、軽い!?
ずっしりとした重量感はあるものの、同じサイズで6mm厚の鉄板と比べたら比にならないくらい軽量化されています。
重さを測ってみたところ486g!
いや軽いですよ!これなら持ち運びに重さを気にすることも無くなる!
重さは良いが焼き具合はどうでしょう?早速肉を買ってきて焼いてみます!
第一印象は、鉄板を使っている印象と殆ど変わりありません。
焼け具合も文句なし。プレート表面に焦げは付いてしまうものの、水でとタワシでサッと落ちるではありませんか!
これは表面加工の賜物です。実際に触ってみてもツルツルサラサラとした感触。この加工のお陰で焦げ付きがサッと取れるようです。
調子に乗って焦げ付きやすいものを次々と焼いていきます。
灰汁の強い鹿、猪肉、おろしニンニクたっぷりのステーキ、目玉焼き、焼きおにぎり、焼きそば、餃子、イカのバター醤油、焦げ付きやすい調理を続けましたが、どれもタワシと水だけで綺麗にサッと洗えることがわかりました。
それに、熱伝導率が見てわかりやすい目玉焼きも満遍なく焼けているようで、プレート全体にしっかりと熱が行き渡っている様子です。
うーん、いいじゃぁないですか…
流石に焼きそばは0.5人分しか焼けませんが、使い勝手は鉄板と変わりありません。
さて、美味しく焼けることが分かったら山に持っていきたくなりますよね…
北アルプス、裏銀座縦走テント泊の旅に持っていきました!というか、持って行けました!
以前、極秘プロジェクトと記載していた登山ブログのあのプロジェクトとはこのことです。笑
テント泊装備に500gは考えもの!!ですが、持って行けることがわかりました!
これが鉄板だったなら、まず持っていく発想はしないでしょう。
しかし500gなら考えものです。
山小屋前でソーセージとベーコンのバーベキューを他の登山客に振る舞った時の反応は想像以上でした。
ヒーヒー言いながら最後の急登で目指してきた山小屋の前で、ジュージューなんて音と匂いを嗅がされたら精神が狂ったことでしょう。笑
プレートでじっくりと焼かれるお肉さん達にビールと絶景…高級料亭以上の価値が生まれた瞬間です。
使用後の油も、ウェットティッシュで拭き取ることができます。
サビの心配がないので、とっても使い勝手のいい代物です。
プレート両端にある長穴は割り箸を広げて差し込めばプレートを持ち上げることができます。
プレート表面は窪みや縁が一切なく、パッキング性、コンパクト性を重視したデザインとなっています。
油がこぼれ落ちる心配も表面張力である程度カバーしてくれますし、ティッシュなどで油を拭き取ればそれでオッケーです。
ソーセージなどが転げ落ちそうですが…それは縁があっても落ちるものは落ちてしまいます。
とにかく、この極厚アルミプレートは優れた機能性を持っていました。
さらになんと!アルミプレートは解凍プレートとしても活躍できるではありませんか。
冷凍肉をアルミプレートの上に置いておけば通常よりも早く解凍することができます。
なんということでしょう。キャンプ場に着いてさぁお肉を焼こうとした時、まだカチコチに凍っていたとしてもアルミプレートが使えます。
解凍から焼きまで、この一枚にお世話になりっぱなしです…
野外使用だけでなく、自宅でも解凍プレートとしてキッチンに置いておくことができます。
鉄に比べてキズが付きやすい欠点もありますが、とても使いやすいプレートに仕上がりました。
是非皆さんも利用してみてください。
また、映像でも見ていただきたいので使用風景、説明動画を作成しました。
こちらの映像で使用しているプレートは数々のテストを数十回と繰り返した使い込まれたプレートです。使い込まれた風合いも一緒にお確かめください!
Hunting and Fishing CampのYouTubeチャンネルも是非、登録よろしくお願いします。
・極厚アルミプレートAPSMR01 商品詳細ページへ>>